紀元前5世紀頃、インドでは釈迦が宇宙の真理を悟り仏陀となり、その真理が教えとして説かれました。この仏教が公式に初伝したのは、西暦538年で、百済の聖明王が貢物として、金銅仏(釈迦像)・経論等を献じたのが始まりです。600年頃、聖徳太子によって仏教興隆策がとられ、貴族社会に広がりました。この頃のお仏壇は、土壇や石壇でしたが、平安朝の頃には木造の壇になり、鎌倉時代に禅宗の伝来と共に全面に扉の付いた現在のような形になりました。685年には、天武天皇の勅令で家ごとに仏舎を造り、礼拝供養することを命じましたが、実際に普及したのは江戸時代になってからの事です。
壇は、お寺の本堂を摸しています。一番上の壇には、ご本尊様を、両脇には脇仏もしくは宗祖をご安置いたします。その下段には、お位牌を安置し、さらに仏具を供えてご供養いたします。
お仏壇のご安置場所については多くの説があり、いずれも理にかなっています。
中国の習慣で、王様が南向きで座ると家来は北を向いて座し敬う位置を示すため、日本でも仏壇・神棚・床の間を南向きに造ったり安置するようになりました。
インドの習慣では、陽の出る東が目出度い位置とされ、主人は東に向いて座り、これを取り入れています。
インドの彼方十万億土にあると言われている極楽浄土は、日本からはるか西方となりますが、阿弥陀様のいらっしゃる極楽浄土や、仏様は自分の心にあるものと仏教典は説いてます。
太陽が昇る東は、季節の春としています。春に芽生えた万物は、夏(南)に結実し、秋(西)にとり入れ、冬(北)にそれを納めるとしています。仏教典では、東西南北・上下左右等に良し悪しの区別はなく、場所にこだわらず安らかで穏やかな場所が良いとしています。
床の間は、その家の最高の場所です。そこにお仏壇を安置することは道理にかなっています。もっとも崇拝する仏様をお祀りするには、これ以上の場所はありません。お仏壇と神棚、また床の間とお仏壇・神棚を向かい合わせる事は凶としています。
お仏壇に、ご本尊様や脇仏様、お位牌を安置して、お坊さまに開眼供養儀式を行っていただきます。故人の永遠のご加護と現世の人々にも、さまざまなご教示とご加護をいただけるよう願ってのご供養です。
亡くなった方の霊をお祀りするお位牌は、故人のお姿そのものであるという思いが、偲ぶ心の寄り所となります。お仏壇を購入する目的も、お位牌をご安置するためと言っても過言ではありません。
宗派によってお仏壇・ご本尊が異なります。
現在約2千以上の宗派があり、各々仏教観や表現が異なっていますが、お仏壇はおおむね共通の形を用い、ご本尊様や仏具等の種類や祀り方によって特色を出しています。宗派によってご本尊様も、大日如来・阿弥陀如来・釈迦如来と変わります。お仏壇にご本尊様をお迎えし、亡くなられた方に永遠のご加護を、さらに現世の人にもそのご守護がいただけます様にと、祈願いたします。
ご本尊様がいないお仏壇は位牌壇と言い、ご本尊様を迎えて初めて仏の壇、仏壇となります。お仏壇は49日までに備える事が望ましいとされていますが、思い立った時こそがお仏壇購入の最適な時期と言えましょう。
お仏壇には様々な種類があります。現代家屋に合わせスタイリッシュになったお仏壇や、伝統的な細工の美しいお仏壇などお好みに沿ったものをお選びいただけます。
現代家屋の洋間のお部屋にも似合うスタイリッシュなデザインのお仏壇です。
棚やタンスの上に安置するのに適した家具調上置型と、仏間・客間・居間などに直接安置出来る家具調標準型があります。
黒檀・紫檀等の銘木の木目が栄え、伝統的な細工が施された美しいお仏壇です。タンスの上や押入れ改造の仏間に適した小さい唐木上置型や、高さが90㎝から130㎝位程の地袋が付いた仏間に最適な唐木地袋上置型・高さがあり仏間、客間、居間などに直接安置出来る唐木標準型があります。
尺 | 高さ | 幅 | 奥行き |
16号 | 約49㎝ | 約32㎝ | 約26㎝ |
18号 | 約55㎝ | 約42㎝ | 約29㎝ |
20号 | 約63㎝ | 約48㎝ | 約34㎝ |
22号 | 約72㎝ | 約53㎝ | 約38㎝ |
25号 | 約78㎝ | 約58㎝ | 約40㎝ |
お仏壇には様々な種類があり、サイズも異なっています。
内寸のサイズを参考に本尊やお位牌もお仏壇に合ったものを選びます。
尺 | 高さ | 幅 | 奥行き |
40尺 | 約122㎝ | 約62㎝ | 約52㎝ |
45尺 | 約137㎝ | 約62㎝ | 約52㎝ |
50尺 | 約152㎝ | 約73㎝ | 約58㎝ |
53尺 | 約161㎝ | 約75㎝ | 約60㎝ |
55尺 | 約166㎝ | 約78㎝ | 約63㎝ |
57尺 | 約171㎝ | 約83㎝ | 約67㎝ |
お仏壇には様々な種類があり、サイズも異なっています。
内寸のサイズを参考に本尊やお位牌もお仏壇に合ったものを選びます。
[品質表示]
マルサンの仏壇は『品質表示』を明記しています。仏壇の品質は彫や細工、サイズ等で異なり、一見しただけでは判りません。一方ネリ〜四方ネリは、光沢や耐久性にすぐれ、価格も貼りに比べて2倍程度いたします。マルサンでは、お求めやすい商品から厳選された逸品まで、多種多様な品揃えで展示販売を行っております。ネット及び来店でのご購入は『品質表示』をご確認の上、お買い求めください。
調プリント
黒檀・紫檀材の素材を使用せず、素材に直に木目模様を印刷したもの又は印刷したシートを貼り付けたものがあり、剥がれることはありません。
薄板貼り(貼り)
黒檀・紫檀材の突板(0.1 ~ 0.8 ミリメートル程度の薄さの板)を貼ったもの。通称貼りものと言われ、無垢板と比べやや軟らかいが普及品として一般的です。一部は扉の合わせ面等に木目模様を印刷もしくは手描きで施してありますので剥がれる事はありません。
厚板貼り(一方ネリ〜四方ネリ)
黒檀・紫檀材の無垢板(3ミリメートル以上の厚さの板)を貼ったもので、無垢板を生かすには一方ネリから四方を練り合わせたものが理想的です。通称ネリものと言われ、唐木の堅さや滑らかさで光沢のある肌目を生かし、無垢合わせによって唐木の欠点を補う伝統技法です。
無垢
黒檀・紫檀材の無垢板をそのまま使用します。胴廻り等は、唐木の欠点である亀裂や狂いが生じやすいので図のように寄木で組み合わせます。
セピターや桜材など下地はよく吟味した上で、規格化された5つの寸法に製材され、品質の狂いをなくすため、ふたたび一年間の自然乾燥を待ちます。
乾燥された木地は、下台、扉、飾りなどそれぞれの部品へと機械木工により形を変えていきます。細かい部材もこの工程で形を整えます。
木工を終えた各部品は、まずきめの細かいサンドペーパーでひとつひとつ入念に磨かれます。そして、なめらかになった木地から順に塗りの段階へ。
磨きをかけられた部品は、乾燥した段階でもう一度入念に磨かれ、絹のようになめらかな木地に。そして専用の特種塗料が施され、リフトに乗って乾燥されます。
乾燥が終わるといよいよ組立てです。部品と部品はしっかりと接着・結合されます。ローラーで流れてくる下台の上に組み立てられ、次第に仏壇の形が整えられます。
形が整えられた仏壇は念入りに検品され、厳しい審査が済んだものが、つや出しのための塗装にまわされます。そして再度検品され完成です。
検品が完了し、乾燥を待った仏壇は、丁寧に荷造りされ、配送センターから直接全国の小売店に向けて配送されます。
お仏壇をご購入される時期には特に決まりはありません。
ご家族にご不幸があった時は、四十九日のご法要までにご用意いただくのが好ましいとされています。また、じっくりと考えたいという理由から年忌法要までを目安にご用意される方もいらっしゃいます。
それ以外ではご自宅を新築された際などにご購入される方や、お盆・お彼岸などの機会にご購入される方もいらっしゃいます。
ご購入までに調べておく事はおおまかに分けて二つあります。
お仏壇を安置される場所のサイズを測ります。
床に直接安置する大きいサイズのお仏壇から、棚やタンスの上に安置する小さいサイズのお仏壇までお仏壇のサイズは様々です。
ご自宅のどこにお仏壇を安置されるかが決まったら、その場所の高さ・幅・奥行きの寸法を正確に測ります。
またお仏壇には扉がございますのでその扉の幅も含め店舗にご相談いただくのが良いでしょう。
宗旨・宗派によって、ご本尊様と仏具が変わります。
故人・ご自身・家系の宗旨・宗派をご確認いただき、ご相談ください。
お仏壇は木材の種類・装飾や彫刻などの手間により価格は大きく異なります。
まずは様々な種類のお仏壇を見ていただき、お好みの木材やデザイン・装飾でご納得いただける価格のお仏壇をご購入いただける事が大切です。
お仏壇には様々な種類があります。棚やタンスの上に置くお仏壇をとっても洋間にも似合う現代的なお仏壇もあれば黒檀や紫檀等の銘木を使用した伝統的な形状の装飾の美しいお仏壇もあります。
ご自宅のどちらに安置していただくのか、ご自身やご家族の好みはどんなお仏壇か、ご家族でご相談いただき毎日お参りしていただけるお仏壇をお選びください。
お仏壇はご購入いただいた日から、大切な故人やご先祖様を供養するために祀ります。
故人の事を思い毎日お参りをしたり、ご家族の嬉しい出来事などをお話いただく場所となります。
是非、ご家族皆様で末永くお参りくださいませ。
お仏壇はお家の中にある小さなお寺です。
家族の心の柱であり、ご先祖様へ感謝をお供えする場所でもあります。
お仏壇の耐久年数は普通50年くらいと言われています。しかし、お手入れや仕様によっては当然変わってきます。実際、300年、500年とお参りし続けれてきた素晴らしいお仏壇もあります。すす抜き、塗り替えを定期的に行うだけで耐久年数はだいぶ違います。また安置する場所によっても変わってきます。湿気の少ない所に安置することで長持ちします。
お仏壇は、単に亡くなった人を祀るだけではありません。お仏壇は、私達の心の拠り所として力強く活きていくために必要なものです。
ですから、家で亡くなった方がいなくても、今日を無事に送らせてくれる御仏の恩、そして、今この家で平安に暮らせてくれているご先祖への感謝のため、そして日々の生活への加護を祈る場所として、是非、仏壇をまつることをおすすめします。
お仏壇の上には物を置いたり、写真などを飾ることはできるだけ避けたほうがよいと思います。
特に決まりがあったり縁起が悪いということでは無いですが、お仏壇にはご本尊を祀っていますので、お仏壇の上に物を置いたりすることは、ご本尊の頭に物を置くことになり、失礼にあたると考えられています。
お仏壇といっても、種類によっては2万円から1,000万円を超えるものまであります。宗派、地域によっての格差もありますので最終的にはお客さまが気に入られたものを納得できる価格で購入していただくことが大切です。
処分できます。処分費はサイズなどにより異なりますので、具体的にご相談ください。
お仏壇のリフォームの際も、まずはお寺様により閉眼供養(お魂抜き、お性根抜き)を行っていただいてからお預かりし、修復いたします。リフォーム後も、開眼供養(お魂入れ、お性根入れ)を行います。
一般的にはお仏壇に供えるお花に決まりはありません。故人が好きだったお花や季節のお花をお供えすればいいでしょう。華やかなお花であってもまったく問題はありません。
一般にお仏壇にはご本尊、仏具、お位牌を飾ります。
ただし浄土真宗の場合はお位牌を使いません。遺影写真はお仏壇の中には飾らないのが一般的ですが最近では伝統的な形式にとらわれず、自由にお祀りする方も増えているようです。
一般にお仏壇にはご本尊、仏具セット、お位牌を飾ります。(ただし浄土真宗の場合はお位牌を使いません。)
写真(遺影)はお仏壇の中には飾らないのが一般的です。
しかし、最近は伝統的な形式にとらわれず、自由にお祀りする方も増えていますので、生前のお写真をお飾りされている方もいらっしゃいます。
骨壷の入る収納部のあるタイプの仏壇もあります。お墓の用意ができるまで、置いていいでしょう。 お墓の用意ができ、お気持ちの整理がつきましたら、納骨されることをおすすめします。
お仏壇は心の拠り所であり、ご先祖様との絆を深める場所です。あまり難しく考えずに「おはようございます。」や「おかげさまで無事一日が過ごせました。ありがとうございました。」とご先祖様に接拶をし、感謝の気持ちを表しましょう。うれしいとき・悲しいときなど、お仏壇に手を合わせれば心豊かな毎日に結びつくことでしょう。
基本的には、仏壇と仏具は別売りになっております。お店によってはセットになって販売しているお店もございますのでご確認するとよいでしょう。
お仏壇を通して故人を思い、冥福を祈ることが大切ですので、家具の上であってもかまいません。マンションの場合は特にお仏壇を置くスペースが少ないことから、最近では家具に合う小型のタイプも増えています。
毛ばたきで優しくほこりを払い、乾いた布で丁寧に拭いてあげるとよいでしょう。
朝起きて挨拶の意味もかねて扉を開けて手を合わせ、夜は扉を閉めるというところもありますが、地方や風習によって違いますので特に決まりはありません。
1.南に面した部屋で仏壇を南に向けて北を背にする南面北座説
2.東に仏壇を向けて西を背にし、仏教の理想世界である「西方浄土」を拝む事ができるという「西方浄土説」
3.宗派の本山がある方角を背にする「本山中心説」があります。
どの説を取っても、基本的には家族が集まりやすい場所であれば特に問題はありません。
洋室に合った仏壇をお探しの方は、一見すると家具のような仏壇、家具調仏壇というものがありますので、そちらでしたら違和感なく置けるでしょう。
四十九日までにご用意されるのが一般的ですが、四十九日以降でも大丈夫です。
宗派によって違いがありますので宗派の確認が必要となります。
仏壇を置く場所によって、大きさも決まります。設置場所の高さ・幅・奥行きの寸法を測っておくと良いでしょう。仏壇には扉がございますので、開いた際の状態も大丈夫かどうか確認しておくと更に良いでしょう。
お仏壇の種類は大きく分けて3種類あります。
1つ目は唐木仏壇。2つ目は金仏壇。3つ目は家具調仏壇とあります。
唐木仏壇と家具調仏壇はどの宗派でも使用することができ、金仏壇は浄土真宗や浄土宗で使用されます。
お仏壇の設置場所や向きなど、特に決まりはありません。
直射日光が当たらず、風通しも良く、湿気のない場所をおすすめします。
お仏壇の購入時期はございません。思い立った時にご購入されるのがよいでしょう。
価格の高い安いより、日々手を合わせることのほうが大切です。
ご本尊は必要ですが掛軸でも大丈夫です。そもそも仏壇とは仏教の在家信徒が自宅で宗教的なお勤めを行うために備えられた物で当然寺院と同じようにご本尊を真ん中最上段に安置します。
人間には108の煩悩が有ると言われております。お数珠・お念珠の珠は正式には108玉あり、一つ一つが108の煩悩を司る仏様を表していますので、人間のあらゆる煩悩をお数珠・お念珠が受けてくれると言われております。その為、お経の回数を数える道具と同時に、お数珠・お念珠は厄除けやお守りとしての役目をしています。
10円玉(銅)を水の中へ入れるか、竹炭を入れて様子をみてください。
スズ製の水が腐りにくくなるお仏具もあります。
肉・魚を除いた精進料理で、これをいれないというおかずはありません。
引き継いで使うことに何の問題もありません。
はい、かまいません。
花立・ローソク立を各一つにされるなら向って左に花立、真ん中に香炉(線香立)、向って右にローソク立の『三具足』という形式で祀ってください。
法事など仏事の時は左右に花立2つ、その内側にローソク立て2つ、真ん中に香炉1つの『五具足』という形式になります。
普通は法事・命日・盆・彼岸など、仏事の時だけに掛けるものです。
普段から常に掛けられるとどうしても汚れてしまいます。
あくまで仏事の時等にお飾りする為の物だと思ってください。
御飯をお供えして拝んだ後、すぐに下げてもらって結構です。
違いはありません。宗派関係なくお使いいただけます。
専用のお仏具はありません。故人が好きだったからといってお酒はあげない方が良いでしょう。同じくタバコやコーヒーのような嗜好品もあげません。ただし、今ではお酒やコーヒー等の形のローソクがございます。実物の代わりにお供えされてはいかがでしょうか。
大丈夫ですが、線香の火が砂の中の部分の途中で消えてしまい燃えカスが残ったりするデメリットが多いので、やはり灰を入れる事をお勧めします。
特に決まっておりません。暗くなってお参りされる時につけてください。
お仏具だけを新調する方もいます。お仏具はお仏壇と違い開眼供養の必要がありませんので古くなったり汚れが目立ってきたら新しいものをご用意するとよいでしょう。
お仏檀の中に用いるお仏具は、ご本尊に献上する、お香と燈明と生花の三つを供える為の「三具足」が基本です。中央に香炉を置き、右に燭台(ローソク立て)、左に花立を置きます。 鎌倉時代に宋時代の禅宗文化が伝わり、お仏具を左右対称に飾る「五具足」を用いるようになりました。
*中央に香炉を置き、左右対称に燭台と花立てを置きます。
各宗派ごとにご荘厳(お飾り)が異なりますので、一緒に揃えたほうが良いです。
金属磨きクリームをお使いください。やわらかい布にクリームをつけて気長に磨くときれいになります。(※色付き仏具、メッキ加工してあるものには不向きです)
塗製品は基本的にはからぶきをおすすめします。金属製品での金メッキ加工品はほこり払いで、色(黒や茶色など)が付いているお仏具はからぶきで、真鍮などの素地のお仏具は真鍮磨き剤などで磨くといいでしょう。
お位牌を選ぶ場合は、お仏壇に安置するご本尊の高さより小さいお位牌を選びます。
座像でも立像でもご本尊が仏像の場合は、仏像光背先の総高さより小さいお位牌にします。ご本尊が掛け軸の場合は、掛け軸表具の総高さより小さくします。
お位牌の大きさは、仏壇の内部の作りに合わせて選ぶことが大切です。
初めて位牌をつくる場合は、お位牌が大き過ぎて仏壇に入らないことが無いよう先に安置する仏壇を決めてから考えたほうが良いでしょう。
塗り位牌は、最も一般に普及されている位牌で、漆を塗り金箔や金粉などで飾った位牌です。
位牌の表面に記される戒名は、仏の弟子になったことを表す名前です。
本来は出家して仏門に入り、守らなければならない戒律を受け入れた弟子に与えられる名前です。
現在では、故人をたたえ、仏弟子として浄土に往生するために、菩提寺の住職から故人に戒名を授けてもらいます。菩提寺のない人は葬儀を取り仕切る僧侶に授けてもらいます。
戒名はもともと二文字で構成されていました。それに院号、道号、位号などが加わり長くなり、一般には全体を戒名と称しています。浄土真宗では法名、日蓮宗では法号ともいいます。 また戒名に対して、俗世間での名前を俗名といいます。
一向に構いません。
但し、菩提寺がある場合はご相談されたほうがいいでしょう。
大丈夫です。
夫婦の場合など、一つの位牌に二人の戒名を並べて入れる場合があります。この場合、一般的に夫の戒名を向かって右側に、妻の戒名を左側に入れます。
裏側の俗名は、表の戒名の真裏にくるように、夫の俗名を向かって左側に、妻の俗名を右側に入れることが多いです。もちろん、逆の場合もありますが、特に決まりはありません。
お位牌はご本尊様より下に祀るものです。
亡くなった人の戒名・法名と死亡年月日が記してあります。
白木位牌と本位牌があり、白木位牌は葬儀の時に祭壇に安置し、墓所に持っていくものです。ですから、四十九日の法要までに本位牌を用意しておきましょう。白木位牌は菩提寺に納め、本位牌を仏壇にお祀りすることになります。
本位牌には、故人一人ひとり独立した「板位牌」と、位牌が10枚程度入る「回り出し位牌」があります。なお、浄土真宗では位牌はありません。
浄土真宗の場合、阿弥陀仏に手を合わせれば皆が浄土の世界に成仏できるという考えなので、基本的にはお位牌をお祀りしない宗派です。
しかしそれもお祀りする家族の気持ち次第なので、祀ってはいけないというものではありません。
それ以外の宗派でお位牌がない場合は「○○家先祖代々之霊位」というお位牌を用意して供養するといいでしょう。
仏具店などで回り出し位牌を購入しまとめるか、先祖代々のお位牌を作り、それぞれの戒名は過去帳に書くといいでしょう。
回り出し位牌とは、屋根や扉のついて位牌の枠の中に、戒名・法名を書いた板位牌を何枚か納めることのできるものです。
過去帳とは、故人の戒名、俗名、死亡年月日などを記したものです。
お位牌の置き方にはいくつか習慣があるようで、一例といたしましては、右に一番新しいお位牌を置きます。そこから左側に順に古いお位牌を置きます。
別な並べ方としては、真ん中に先祖代々のお位牌を置きます。
先祖代々のお位牌の向かって右隣に個人お位牌の一番古いものを、2番目に古いものを向かって左隣に置いていきます。
そのように、先祖代々のお位牌を中心に外側に向かって交互にお並べします。
お位牌は、お仏壇にお祀りをされる方がよろしいかと思いますが、最近では伝統的な形式にとらわれずに、お祀りされる方もいらっしゃいます。
お位牌は戒名や法名の書かれてある故人の象徴ですから、仏壇と同様に常に清潔に手入れをしましょう。
しかし、あまりきつく拭くと上に書かれてある文字が読めなくなることもあるので、手バタキでゴミを払うか、きれいなやわらかい布でやさしく拭く程度にします。また、金粉で書かれている部分はさわらないように注意しましょう。
様々な材質や形がありますが、宗派などでの区別はありません。
お好みの材質やデザインからお選びいただけば結構です。
但し、浄土真宗では基本的にはお位牌を作りません。
お位牌の代わりに過去帳や法名軸を用います。
宗派にとらわれず、手を合わす対象として個人的にお作りになられる方は多くいらっしゃいますのでお寺様とご相談の上お作りください。
新仏様の場合、白木のお位牌は仮のものですので、忌明け(四十九日)をもって本位牌に作りかえ、お寺様にて魂を入れていただきます。
万が一、忌明けを過ぎてしまった場合や古いお位牌を新しく作りかえる場合などは、月命日やご法事などにあわせて作られるとよいでしょう。
毎年、お盆にはご先祖さまが帰ってきます。その時の迎え火・送り火の役目を果たすものですから、毎年飾ります。ただ、たくさん頂いた盆提灯を全部飾るのは大変ですから、2~3年後には気に入った提灯だけを飾る方もいます。
新盆用提灯は初めて故人が家に帰るための目印として、玄関の軒先や窓に近い場所に飾っていましたが防犯上の心配もあり、今では仏壇の置いてある部屋(仏壇の前)に飾る事が多くなっています。
その他の盆提灯は仏壇を真中にして両側に一対以上飾ります。しかし、左右どちらかに壁などあったりスペースの問題がある場合には、片方側に1個だけ置く事もあります。一個にして良いものを飾りたいという人も多くなっています。
提灯には、特に葬儀用、お盆用といった区分はありません。故人の霊を慰め感謝の意を表す意味で、どちらの提灯も役割は変わりません。
しかし、一方では葬儀の提灯は、故人の魂が安らかに成仏する事を願うためのもので、盆提灯は、仏さまになられた故人を含むご先祖さまをお迎えし、お送りする為のものだから、区別したほうが良いという考えが多くなっています。
提灯はご先祖さまの為のものです。本来亡くなった人だけの物ではありません。
ご先祖さまを供養し、仏さまに感謝することで家族の幸せを願うわけですから提灯を飾るのは大変良いことです。
特別には宗派別の提灯はありません。仏教でしたらどの提灯も使用できます。むしろ、地域的に使用する提灯が多少違う傾向があるようです。
盆提灯は故人の供養だけでなく、お世話になった方の感謝の気持ちを表すものですから、提灯を贈るのは大変良いことです。
49日の忌明け後に初めて迎えるお盆を、「新盆」といいます。新盆の時には、無地で白木地の提灯を使うことが関東地方では多いようです。
新盆用の吊るす提灯を1個飾り、他に絵柄の入った提灯をお飾りします。一般的に新盆用提灯はご家族の方が購入し、その他の盆提灯は親戚・兄弟・知人の方々が贈っていましたが、最近では盆提灯を置くスペースなどを考えてご家族の方が全て揃える事が多くなっています。
自分の好みではなく、先方の都合と自分の予算、また先方が飾られる場所や広さを考慮して、選ぶのが良いでしょう。
お盆提灯には迎え火、送り火の役目があるのでお盆の月の13日夕方に点灯し、16日夕方に消します。その間ずっと点灯しておく必要はありません。また、実際には7月(8月)入ると同時に盆提灯を飾ることが多いです。
ご先祖さまは迎え火の明りを目印に戻るといわれています。盆提灯は迎え火の代わりとして灯すものです。
また、盆提灯は、お世話になった故人の冥福を祈り、感謝の気持ちを表すものです。 お盆のお供えは、提灯が最高のものです。お供えの提灯が多ければ多いほど故人が周囲から慕われていたことを示すものです。
お盆の行事は、全国共通ですが、お盆の迎え方は地域によって違います。盆提灯も地域によって形が違うことがあります。お盆はその地方固有の伝統に根差した大切な行事です。
初めてお盆を迎える方は、その土地の知り合いに聞いて、その土地の習慣に合せるのが一番でしょう。
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